皆さん、こんにちは!50代おじさんの「たつみくん」です。
今日は、チャールズ・エリスの名著『敗者のゲーム(The Loser’s Game)』について語らせてください。この本は、私の投資人生を大きく変えてくれた一冊です。50代になってからこの本に出会えたのは、本当に幸運でした。
テニスの試合から学ぶ投資の本質
エリスは投資をテニスの試合に例えて説明しています。これが実に分かりやすいんです。
プロテニスプレーヤー同士の試合では、積極的にウィナーショットを決めた方が勝利します。これが「勝者のゲーム」です。一方、私たちアマチュアの試合では、ミスが少ない方が勝ちます。つまり「敗者のゲーム」なんですね。
株式市場も同じです。私たち個人投資家にとって、投資は「勝とうとするのではなく、負けないことが大事」なゲームだというのがエリスの核心的なメッセージです。
なぜ市場に勝つのは難しいのか
この本で最も印象的だったのは「市場の効率性」という概念でした。現代の株式市場では、多くの情報がほぼ瞬時に株価に織り込まれます。そのため、プロの投資家でさえ市場平均に勝ち続けるのは極めて困難なのです。
50代の私が個別株を選んで勝負しようなんて、考えてみれば無謀でしたね。アクティブ運用は魅力的に見えますが、実際には手数料やコストで市場平均を下回ることが多いというデータも納得でした。
インデックス投資という答え
エリスが提案する解決策はシンプルです。低コストのインデックスファンドに投資することです。これは「負けない投資」の最良の方法だと彼は説きます。
私も実際に個別株投資からインデックス投資中心のポートフォリオに変更しました。S&P500や全世界株式のインデックスファンドを積立購入することで、世界経済の成長に乗ることができます。ちなみに私はeMAXIS Slim米国株式(S&P500)にのみ積立投資しています。
長期・分散・規律の三原則
この本から学んだ最も大切な教訓は、投資における三原則です。
長期投資の重要性:短期的な値動きに一喜一憂せず、10年以上の長期スパンで考える。50代の私には特に重要な視点でした。
分散投資の効果:一つの銘柄や地域に偏らず、世界中に資産を分散する。リスクを下げながら安定したリターンを目指します。
規律の維持:一度決めた投資方針を守り続ける。これが最も難しく、最も重要なことです。
感情との戦いこそが本質
エリスは「投資で失敗する最大の理由は感情」だと指摘しています。これは本当にその通りです。高値で買って、暴落時に恐怖で売ってしまう。この人間心理こそが投資の最大の敵なんですね。
50代になると、感情をコントロールすることの大切さが身に染みて分かります。冷静に投資を続けられる仕組みを作ることが、成功への近道だと実感しています。
読者の反応も様々
この本について、投資初心者からは「目からウロコだった」という感想が多く聞かれます。「投資は株を選ぶゲームだと思っていたが、そうではないと分かって安心した」という声もよく耳にします。
経験者からは「投資の軸ができた」「精神的に楽になった」という評価が多いですね。一方で、「アクティブ投資で成功する人もいるので、万人向けとは限らない」という批判的な意見もあります。
50代だからこそ響くメッセージ
私たち50代にとって、「派手に勝つこと」よりも「負けないこと」の方が重要です。残された投資期間を考えると、大きなリスクを取って失敗するわけにはいきません。
『敗者のゲーム』は、「市場に勝とうとせず、規律を守って負けない投資を続けることが成功への道」というシンプルかつ強力なメッセージを伝えています。これこそが、50代の私たちが心に刻むべき投資哲学だと思うのです。
資産形成の最終段階に入った50代だからこそ、この本の価値がより深く理解できるのかもしれませんね。