第84期名人戦第3局 能登・和倉温泉決戦!糸谷九段の反撃なるか

藤井聡太名人が2連勝で迎える第84期名人戦七番勝負、いよいよ第3局がやってきます。

第1局は136手で藤井名人が制し、第2局も青森の地で名人が力を見せた。糸谷哲郎九段にとって、ここで踏みとどまれなければ崖っぷちになってしまう。「西の王子」の独創的な棋風が、鉄壁の王者にどこまで通じるか。一手一手が痺れるような勝負が待っています。

開催概要:復興の地・能登から将棋の力を

今回の対局地は、石川県七尾市の名湯・和倉温泉。会場は七尾湾を望む名宿「和倉温泉 日本の宿 のと楽」です。

日程:2026年5月7日(木)・8日(金)

そして立会人は、なんと谷川浩司 十七世名人!副立会人は村山慈明八段と北浜健介八段というラインナップです。平成の大名人・谷川十七世名人が藤井時代の名人戦を見守る――それだけで将棋の歴史の重さをひしひしと感じます。

2024年の能登半島地震から復興を続けるこの地に、将棋界最高峰のタイトル戦が訪れる。対局者だけでなく、現地の方々にとっても大きな意味を持つ一局です。たつみくん、こういうの、素直に胸が熱くなっちゃうんですよね。

糸谷九段の先手番戦略:力戦に持ち込め

本局は糸谷九段が先手番。これは糸谷ファンにとって一縷の望みです。

糸谷九段の棋風は一言で言えば「自由」。初手に1六歩や9六歩を指すなど、既成の定跡にこだわらない発想で知られています。AI研究が行き届いた定跡ルートから外れ、「未知の局面」へ引きずり込む――藤井名人の圧倒的な終盤力をそもそも発揮させないための、序盤からの仕掛けです。

また糸谷九段は「早指し」でも知られます。2日制でも持ち前のリズムで指し続け、相手のペースを崩す。評価値よりも「人間的な感覚」を大切にした混沌とした将棋、これが藤井名人の研究をかわす唯一の道かもしれません。観る将のわたしには、こういう型破りな将棋が本当にワクワクするんですよね。

勝負メシ:能登の恵みが詰まった2品

名人戦のもう一つの主役が勝負メシ。今回の会場・能登は食の宝庫でもあります。

【うし重(能登牛)】

注目の昼食候補が、希少ブランド牛「能登牛」を使ったうし重。年間約1,000頭しか出荷されない幻のブランド牛を、お重でいただく贅沢な一品です。とろけるような肉質と上品な甘みは、長丁場の2日制対局を戦い抜く対局者の身体をしっかり支えてくれるはず。

能登牛といえばぜひ紹介したいのが金沢の名店「うし重 てらおか」。明治37年創業の老舗肉屋が手がけるお重専門店で、金沢駅から徒歩10分とアクセスも抜群。能登牛をお重と「うしまぶし」スタイルで楽しめる、金沢観光のランチに最高の一軒です。能登に足を運ぶ際にはぜひセットで立ち寄ってみてください。

【マルガージェラート】

おやつの有力候補は、世界大会優勝の実績を持つ柴野大造氏の「マルガージェラート」。能登の新鮮な生乳と厳選素材が織りなす極上の口溶けは、極限の集中で疲弊した脳に優しく染みわたるでしょう。七尾・和倉ではなかなか味わえない逸品、この機会にぜひ全国にその名を知ってほしいな、と思います。

能登から目が離せない

藤井名人が3連勝で王手をかけるのか、糸谷九段が独自の一手で風穴を開けるのか。

将棋と食と、復興への思いが交差する和倉温泉の2日間。谷川十七世名人という将棋史の生き証人が見守る中で繰り広げられる対局は、きっと特別な空気をまとうはずです。わたしは仕事の合間を縫いながらリアルタイム中継に張り付く所存です(笑)。5月7日、また一緒に盤上を旅しましょう!

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