皆さん、こんにちは!50代おじさんの「たつみくん」です。
ついにこの日がやってきました。2025年10月10日(金)、待ちに待ったJALボーイング777-300ER型機(機体記号:JA735J)のファイナル見学ツアーに参加してきました。前編・後編でお伝えした期待と不安を胸に、羽田空港のJALメインテナンスセンターへと向かった一日を、今回は詳しくレポートします。
午後休を取得して羽田へ
イベント集合時刻は16:20〜16:40。JALメインテナンスセンター1の1階受付です。平日開催ということで、午後休を取得して参加しました。出発前には改めて今日のイベント内容を予習し、スマホの充電も満タン。モバイルバッテリーも持って準備は万全です。
私が参加したのは緑グループ。当日のコースは以下の流れでした。
- パイロット・CA・整備士によるトークショー
- 格納庫で機体外観見学
- 機体洗浄体験
- キャビン内見学
- コックピットで記念撮影
格納庫内の写真はSNSへのアップロード禁止ということで、残念ながらここに載せることはできませんが、その分、心の中にしっかりと焼き付けてきました。では、それぞれの体験を詳しくお伝えします。
パイロット・CA・整備士によるトークショー


イベントは和やかなパイロット・CA・整備士に自己紹介からスタート。途中、クイズ大会があり、B777のお尻の部分を撮影した写真が3択で出題されました。私たちが悩んでいると、なんと会場の窓から見える誘導路を本物のB777が通過するハプニング!これには会場が沸き、結果は全員正解となりました。

ここで一つ勉強になったのが、B777の正式な読み方です。「ボーイングトリプルセブン」と呼ぶのが一般的だと思っていましたが、正式には「ボーイングなな・なな・なな」と読むそうです。トークショーの間、スタッフの方々が「トリプルセブン」という言い間違いを何度も丁寧に訂正していました。私も長年「トリプルセブン」に馴染んでいたので、今後は正式名称を使うよう心がけたいと思います。
格納庫で機体外観見学
いよいよ第一格納庫へ。ここは重整備(1年半〜2年に一度、約1ヶ月半かけて行われる大規模な整備)を実施する場所で、まさにJA735Jの退役整備が行われていました。
格納庫に入った瞬間、その圧倒的な存在感に息を呑みました。機体はとにかくでかい。価格は約3.7億ドル〜4億ドルと聞き、その値段の大きさにも驚きました。タイヤは私の胸の高さ、約130cmほど。一本あたり2万ドルするそうです。実は写真で見るよりは小さく感じましたが、それでもこのタイヤが機体全体を支えていると思うと、改めて航空技術の素晴らしさを感じました。
様々な角度から機体を観察し、シャッターを切りました。約20年間、世界中の空を飛び続けたJA735Jの雄姿を目に焼き付ける貴重な時間でした。
機体洗浄体験
事前には「水拭きするのかな」と想像していましたが、実際には乾いた雑巾で拭くだけの体験でした。左側主翼の下に足場が組まれ、そこから素手でペタペタと機体に触れることができました。
フラップやエンジンなどを間近で見られたことは、航空ファンとして本当に感動的でした。左側主翼だけで約30メートルあり、改めて飛行機の巨大さを実感。この主翼にジェット燃料が積まれているということで、主翼の厚みと重量感も直に感じることができました。
前編・後編では「感謝を込めた儀式のような体験」と期待を膨らませていましたが、実際に機体に触れてみると、まさにその通りでした。「お疲れさま」という気持ちを込めながら、丁寧に拭き上げる時間は、JA735Jとの最後の対話のような温かいひとときでした。
キャビン内見学
ファーストクラス、ビジネスクラス、プレミアムエコノミークラス、エコノミークラス。それぞれのシートに実際に座ってみましたが、広さも座り心地も全然違いました。普段ANA派の私ですが、JALのシートクオリティの高さには素直に感心しました。
担当CAの方から興味深いお話を聞けました。B777-300はギャレーが広く、CAにとって使い勝手が非常に良いそうです。また、ビジネスクラスにはバーカウンターがあり、お客様とCAの憩いの場として活用されていたとのこと。単なる移動手段ではなく、空の上で人と人との温かい交流が生まれる場所だったことを知り、JA735Jへの愛着がさらに深まりました。
コックピットで記念撮影

ツアーのクライマックスは、やはりコックピットでの記念撮影でした。多くのスイッチや計器類に圧倒されながら、実際にパイロットシートに座らせていただきました。
実は私、就職活動の時にパイロット試験を受験したことがあります。残念ながら合格には至りませんでしたが、もし合格していたら、日常的にこのコックピットに座っていたのかもしれない。そう思うと、「もっともっと大学で勉強しておくべきだった」という後悔の念が込み上げてきました。
同時に、約20年間このコックピットから世界中の空を見続けたパイロットたちへの敬意も深まりました。この席から、どれだけ多くの景色を見て、どれだけ多くの命を預かってきたのか。その重責と喜びを想像すると、胸が熱くなりました。
心温まるお土産の数々

ツアーの最後には、素敵なお土産をいただきました。
- このイベント用に特別に作られたチョコレート
- B777のシール3枚
- スタッフからの直筆の手紙
- エンルートチャート(航空路図)で作られたしおり
- 「JAL、サブチャンネル始めました。」のパンフレット(CAさんから直接いただきました)
特にスタッフからの直筆の手紙には、JA735Jへの想いが綴られており、読みながら目頭が熱くなりました。

まとめ:期待を遥かに超えた感動の一日
前編・後編で抱いていた期待は、実際の体験によって遥かに超えられました。28,000円という参加費用は決して安くありませんでしたが、それ以上の価値がある素晴らしい体験でした。
一人参加で少し寂しい気持ちもありましたが、同じ想いを持つ航空ファンの方々と一緒に、JA735Jの最後の雄姿を見送ることができたことは、かけがえのない思い出となりました。
ANA派の私でも、航空機への愛情に会社の垣根はありません。約20年間、日本の空を支え続けたJA735Jに心から「お疲れさま」と「ありがとう」を伝えることができました。
航空ファンの皆さん、もしこのような特別なイベントに参加する機会があれば、ぜひ参加されることをおすすめします。きっと航空への愛がさらに深まることでしょう。
【関連記事】
- JAL B777-300ER ファイナル見学ツアー【前編】
https://tatsumikunblog.com/wp-admin/post.php?post=459&action=edit - JAL B777-300ER ファイナル見学ツアー【後編】
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